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【膣治療コラム】セックスレスや更年期で心配な膣萎縮と萎縮性膣炎とは?

  

セックスレスや更年期(閉経)による影響で女性ホルモンが減少した結果、膣粘膜が乾燥し、膣壁も弾力を失って薄くなる膣萎縮や、さらに膣の痛みや炎症を引き起こす萎縮性膣炎といったトラブルのリスクが増大します。

膣萎縮・萎縮性膣炎とは?

顔の肌と同様に女性の膣も老化する

女性ホルモン(エストロゲン)は女性の肌を美しく保つために重要ですが、女性の膣の内壁(粘膜)を構成する組織もまた、女性ホルモンの影響を強く受けています。[※1]

そのため、加齢やストレスなど、何らかの原因によって女性ホルモンの分泌量が減少すると、膣粘膜からうるおいが失われて乾燥し、弾力も低下して膣壁が薄くなっていくことを避けられません。これが「膣萎縮」と呼ばれる状態です。[※2]

また、膣萎縮が進行して膣内環境が悪化すると、膣壁の表面で雑菌の感染などを防いでいる常在菌の働きが弱まってしまい、炎症が起こりしやすくなったり、痛みやかゆみなどの不快症状が引き起こされたりといった問題が生じます。[※3]

このように、膣萎縮によって引き起こされる膣炎は「萎縮性膣炎(老人性腔炎)」と呼ばれ、場合によっては性交が不可能になることもある危険な状態です。[※1,3]

膣萎縮と萎縮性膣炎の悪循環

膣粘膜の常在菌の働きが弱まることで自浄作用が低下すれば、それだけ雑菌が繁殖しやすくなります。また、膣萎縮によって粘膜が乾燥することで、膣内の物理的な防御力も弱まり、性交時などによって傷つきやすくなる可能性もあるでしょう。

その結果、傷ついた部分でさらに感染症のリスクが上昇し、症状が悪化していくという悪循環が発生します。[※2]

膣萎縮は女性なら誰にでも起こりうる

基本的に、女性は一定の年齢に達すると更年期が始まり、やがて閉経にともなって女性ホルモンの分泌量が急激に減少します。

そのため、女性であればどのような人でも加齢による膣萎縮のリスクが存在しており、信州大学の金井誠氏の研究によれば、60歳以上の健康的な女性のおよそ半数に萎縮性膣炎が発症している可能性も示唆されています。[※4]

“萎縮性腟炎とは、低エストロゲン状態が原因となり、腟壁や外陰皮膚が萎縮することによる炎症症状を認めることである。腟内の自浄作用が低下することによる細菌性腟症を呈することもある。閉経後の女性には比較的多く認める疾患であり、60歳以上の健康女性の約半数に何らかの腟萎縮症状を認めるとの報告もある。”

[※4]引用元:今日の臨床サポート,「萎縮性膣炎」(https://clinicalsup.jp/contentlist/1761.html)

セックスレスも膣萎縮の原因になるのか?

年齢に関係なく、パートナーとの健全な性生活が女性としての充足感や自信につながって、QOL(人生の質)を向上させることは一般的に知られています。反面、セックスレスがストレスとなり、女性ホルモンの分泌に悪影響を及ぼす可能性もあるでしょう。

朋佑会札幌産科婦人科の郷久鉞二医師の調査によれば、50代の更年期障害患者ではセックスレスの割合が25%、60代になればおよそ80%がセックスレスとなっており、さらにセックスレスの原因として性交痛など身体的な症状も重要とする結果が得られました。[※5]

これらのことから、セックスレスによって心因性ストレスが上昇し、膣萎縮や萎縮性膣炎が進行することで、さらに性交が困難になってセックスレスが長期化するケースも考えられるでしょう。

ストレスやライフスタイルの乱れも危険要因

女性ホルモンの減少については、無理なダイエットや睡眠不足、日常的なストレス、さらに子宮がんや脳腫瘍といった病気など、数多くの原因が考えられます。

そのため、膣萎縮や萎縮性膣炎は更年期を終えた女性だけに限った問題ではなく、近年は40代以下の女性層でも患者が増えているようです。[※6]

膣萎縮・萎縮性膣炎の治療法

膣萎縮や萎縮性膣炎の原因が女性ホルモンの減少であると診断された場合、全身投与の女性ホルモン補充療法(HRT)や、膣内への女性ホルモンの局所投与が行われます。また、必要に応じて炎症を抑える抗生物質の膣錠が使用されることもあります。[※2,3]

女性ホルモンの局所投与の種類

局所投与の種類としては、膣へ挿入するタイプの他、膣内の乾燥がひどい場合は軟膏やクリームが使用されることもあり、どのような方法を選択するかは主治医としっかり相談してください。

また、かゆみへの対症療法として、即効性のある殺菌剤や抗炎症剤などの塗り薬が使用されることもあります。[※2,3]

編集者後記

膣萎縮による萎縮性膣炎は「老人性腔炎」とも呼ばれ、更年期後の女性に多い症状です。しかし現代では様々な理由でホルモンバランスを崩す女性も増えており、若い世代でも無視できない病気となっています。

また、萎縮性膣炎によってセックスレスが長期化するケースもあり、膣萎縮や萎縮性膣炎は身体的な問題だけでなく、患者のメンタル面やQOLにも大きな影響を与えています。

ただし、膣萎縮や萎縮性膣炎については女性ホルモンの投与によって治療することが可能なため、もしも膣に違和感を抱いたり性交痛が気になったりした場合は、速やかに産婦人科を受診するようにしてください。

この記事をつくるのに参考にしたサイト・文献

[※1]NIKKEI STYLE(日経電子版),「女性に朗報 デリケートゾーンの痛みは解決できる」[online](https://style.nikkei.com/article/DGXMZO28504920T20C18A3000000?channel=DF310320172276&page=2)(2019年10月30日参照)

[※2]大東製薬工業株式会社公式サイト,「【ヘルスケア情報】女性の性機能障害 萎縮性膣炎・老人性膣炎とは」[online](https://daito-p.co.jp/female/atrophic_vaginitis.html)(2019年10月30日参照)

[※3]一般社団法人兵庫県医師会公式サイト,「萎縮性膣炎」[online](https://www.hyogo.med.or.jp/health-care/139%E3%80%80%E8%90%8E%E7%B8%AE%E6%80%A7%E8%85%94%E7%82%8E/)(2019年10月30日参照)

[※4]今日の臨床サポート,「萎縮性膣炎」[online](https://clinicalsup.jp/contentlist/1761.html)(2019年10月30日参照)

[※5]郷久鉞二氏(1997),「性役割からみた更年期女性の心身医学」,「第38回日本心身医学会総会」[pdf](https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpm/38/3/38_KJ00002386021/_pdf/-char/ja)(2019年10月30日参照)

[※6]mi-mollet(ミモレ),「ほとんどの女性が経験するという「膣萎縮」のナゾ」[online](https://mi-mollet.com/articles/-/9463)(2019年10月30日参照)

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【膣縮小治療について】
膣縮小治療には、膣縮小手術、レーザーや超音波などをあてる治療、ヒアルロン酸や脂肪などを注入する治療といった方法があります。人によって適した治療方法が異なり、治療によって得られる効果も個人差があります。
膣縮小手術:メスを使って膣内の皮膚や粘膜を切除し、ゆるくなってしまった膣を縫い合わせる治療です。
レーザーや超音波などをあてる治療:膣内にレーザーや超音波などをあてることでコラーゲンの生成を促し血行を促進させ、膣壁をふっくらさせる治療です。
ヒアルロン酸や脂肪などを注入する治療:膣にヒアルロン酸や脂肪などを注入して膣のゆるみを解消する治療です。

【未承認機器について】
膣縮小治療で用いられるVタイトニングレーザー、モナリザタッチ、パールフィラー等一部の機器や医薬品は、厚生労働省の未承認のものとなります。どの機器を用いるかは、クリニックや治療の種類によりますので、入手経路や、諸外国における安全性、また同一性能を有する国内の承認医薬品等の有無など、ご不明な点については各医院・クリニックに直接ご確認をお願い致します。

【膣縮小治療の施術の費用や期間、リスク・副作用等について】
膣縮小治療は基本的に自由診療となるため、治療費は全額自己負担となります。
膣縮小治療の費用相場:膣縮小の施術は1回あたりの平均費用は200,000円~500,000円。症状によって治療内容が異なるため、費用も異なります。詳細はクリニックに直接お問い合わせください。
完了までの期間:治療方法によって完了までの期間は異なります。膣縮小手術は、1回の施術で半永久的な効果が期待できますが、手術になりますので約1か月ほどのダウンタイムがあります(個人の状態によりダウンタイム期間は異なります)レーザーや超音波などをあてる治療について、機器により治療期間や回数は異なります。ヒアルロン酸や脂肪などを注入する治療は、1回の施術で効果は現れやすいですが、個人差があります。
膣縮小治療のリスクや副作用:治療による、痛みや出血または内出血、施術直後の腫れや火傷などのリスクがあります。麻酔を行う際には、アレルギー症状が出る可能性もあり、また手術を行う場合には、傷跡が残る可能性もございます。くわしくは受診される医院・クリニックにご質問ください。